デザイナーであるマイケル・J・ドレイクは、アクアスキュータム社がまだレインコートしかない頃に入社し、デザイナーとしてアクセサリー、小物類のコレクションの企画、製作に携わる。
1977年、マイケル・J・ドレイクとジェレミー・キャリントン・ハルは二人で「DRAKE’S」ブランドをスタート。会社の設立にあたり、キャリントン・ハルは経営を、マイケル・J・ドレイクはデザインを担当し、マフラーのコレクションを発表。1979年に展示会SEMEで発表した初めてのコレクションは、メンズだけの規模の小さいものだったが、素材をカシミヤに絞り、チェックやストライプの美しいスカーフとマフラーで大きな反響を呼ぶ。彼のデザインは英国の伝統に固執したものではなく、トラッドの殻を脱したファッショナブルなもの。その後、ドレイクスのマフラーは、バーニーズ・ニューヨーク、バーバリー、グッチ、ダンヒル、ポール・スチュアート、エトロといった有名専門店、有名ブランドからも企画、製品の供給を依頼されるようになる。
1986年にはネクタイのコレクションを始め、トラディショナルなパターンに意表をつくカラーやモチーフをミックスさせ、
斬新さを加味することで高い評価を得る。ドレイクスのシルク糸はセブンスレッドシルクと呼ばれる7本撚り(通常は4〜5本撚り)で、最高級の素材。この素材により上品な光沢とボリューム感のあるネクタイが生まれる。この糸はロンドン郊外に200年以上前からある工場で、旧式織機により丁寧に織り上げられてる。プリントはヘビーツイル地を使用し、エンシェントマダーという古典的なプリント技術を駆使し、深みのある美しい色を表現している。ネクタイの供給先にはバーニーズ・ニューヨーク、オールド・イングランド、ポール・スチュアート、マリネラ（マリネッラ）等。